【パズドラ部】第795回:気紛れのロシェ 物欲センサー今日も元気

大塚角満の熱血パズドラ部 第795話

 

前回の日記の冒頭で、

「ロシェ問題は、ちょっと置いておくこととします」

なんて書いたのだが……さっそく問題を蒸し返したいと思う。

“ガチャ士”、中目黒目黒登場

昨夜、ひさしぶりにファミ通Appの中目黒目黒に会った。俺がファミ通から去る前は、いっしょの仕事をしていっしょに昼飯を食っていっしょに酒を飲んで帰る……という行動がルーチンワーク化されていたのだが、さすがに働く場所が変わるとそうもいかなくなり、会ったのは3ヵ月ぶりくらいで、酒を飲むのは半年ぶり……って感じであった。サラリーマン時代を思うと、ちょっと隔世の感がある出来事であったよ。

そんな目黒と銀座で飲み歩き、六本木を経由して、「あ」と我に返ったときには我々の“飲みの拠点”である池袋にたたずんでいた。となれば、つぎの展開はひとつだけだ。

「最後にもう1軒だけ行きましょう!!」

という予定調和な流れになって、気が付けば馴染みのバーに。ここは、サンリオコラボの“ポチャッコ”をこよなく愛する“Yちゃん”という娘さんがスタッフとしているお店だ。

そう……。

上のリンク先の記事を読んでいただければわかるが、俺をフレンドから切ったYちゃんである(怒)。

その日も店には、Yちゃんがいた。

「あ!! 大塚さん、いらっしゃい!!」

俺らの席の前に立ってニコニコと話しかけてきたYちゃんに、俺はさっそく怒りの矛先を向けた。

いらっしゃい^^……じゃありません!! キサマ、俺をフレンドから切っただろ!!なんてことすんねん!!(怒)

するとYちゃん、「あ!!www」と短く悲鳴を上げ、笑いながらこんなことを言うではないか。

「そうなんです!!! なんか間違えて削除しちゃったみたいで……www ……でも気づいてすぐに再申請したら、大塚さん、承認してくれましたよ!!ww」

「え?」と思ってパズドラを起動すると……おお、確かにフレンドになっている。しかも……親友にw ……そういえばちょっと前に、ひときわランクの低いプレイヤーからのフレンド申請があって、ナゼかマニアックな仮面ライダーBLACK RXがリーダーになっているのを見て、

「この人は……なかなか見どころがあるな!

と感激して承認したことがあった。……それがまさか、Yちゃんだったとは!w

そんな策士なYちゃん、ニコニコしながらパズドラの画面を俺に見せてきた。そして、こんなことをのたまう。

「最近、この子をリーダーにしているんですよ!! 大塚さんがずっとリーダーにしているのを見ていたので、このあいだの妖怪ウォッチコラボのときにモンスター交換所で交換したんです!!」

見ると、そこにいたのはコマさんS。俺、思わず「イイネ!」と言った。

いいよいいよ!!コマさんSのパーティー作ったら、たいていのダンジョンはクリアーできるようになるぞ!!」

「やったー!^^」と喜ぶYちゃんをほほえましく思い、「そっか~^^ コマさんSをねぇ~^^」なんてつぶやきながら、なんとなくYちゃんのコマさんSの詳細を見ると……!

「……ていうか、なんで1個も覚醒スキルが開いてないねん!!

そう……。

このYちゃんと言う子は圧倒的にパズドラの知識が乏しく、それでも、「かわいいキャラがたくさんいるので、パズドラ大好きです^^」と言って、生まれたばかりの状態のキャラをテキトーに5匹選んでパーティーを組み、ニコニコと下層のダンジョンで遊んでいるだけの奇特な御仁なのである。

「ま、まさか……!」

と思って彼女が作ったコマさんSパのサブを覗くと、そのすべてが、

覚醒スキル、ゼロ解放!

スキルレベル、オール初期値!!

アシスト? なにそれどこの国の民族料理??

こんな状態でありました……w

そこで、「こ、これだとあんまコマさんSの恩恵は受けられないから……」とレクチャーを始めると、ここでようやく目黒が口を突っ込んできた。

「うわ~~~www それじゃあダメだなぁ~~~www」

ニタニタと上から目線で言う目黒だったが、俺から見ればYちゃんと目黒は五十歩百歩もいいところである。俺は言った。

「とは言え目黒も、パズドラの初期から遊んでいたってだけで、知識レベルはYちゃんと変わらないと思うけど……w」

目黒、「失礼な!!!」と憤慨する。

「そんなことないっすよ!!!俺のほうが圧倒的知識人です!!見ますか!? 俺のパズドラデータを!!!」

そう言って目黒はスマホを取り出し、パズドラのアイコンをタッチした。そしたら……w

……あ。な、なんか、すんげえデカい更新データが来たんですけど、今日は大型アップデートの日でしたっけ?^^;;;す、数分かかるレベルなんですが^^;;;」

目黒がパズドラを起動したのは、数ヵ月ぶりであった。

それでもどうにか起動した目黒。

「ほ、ほら!!俺のほうがランク高いし!!

始めたばかりのYちゃんから必死にマウントを取ろうとし、続けてこんなことを言ったではないか。

「あ! なんかガチャイベントやってる!!りゅ、りゅう……なんとかし&りゅう…………なんとかし、ってヤツ!! Yちゃん見てろよ!! 俺はガチャ士だからな!!」

コイツが何を言っているのかさっぱりわからなかったが、俺は暖かく見守ることにした。「まあガンバレよ」

そして目黒は大量の魔法石を購入し(クソが)、龍契士&龍喚士ガチャへ。

「うりゃ!!!!」

と目黒が回したガチャの行方を見守っていると……!!

ダイヤタマゴ

「!!!!!!?!?」と俺。

「!!!!!?!?!?」とYちゃん。

「うわー。金じゃなかった!!」と目黒。コイツはパズドラを起動するたびに浦島太郎と化すので、時にズレまくったことを言うのだ。

そんな目黒をスルーしつつ、まろび出てきたダイヤタマゴを見つめていたらだな……!!!

ロシェ
ロシェ~~~~ん……

「うそー!!!!!!!」と叫んだYちゃんは、レモンサワーを作ろうと持っていた炭酸水をブチまけた。

「なんスかこのキャラ」と呆けた口調で言った目黒は、なんの感動もなく水割りを口に流し込んだ。

そして……。

「なっ!!!!!!!!」

短く断末魔の声を上げた俺は椅子ごと後ろにひっくり返り、カエルのような格好のまま天に召された。ななな、なんで1発でロシェを引くんだよ……。どうせ使わないのに……。

いまわの際の俺、遺言を残すようにバーの床でつぶやいた。

「ぶ、物欲センサー、今日も絶好調……ガクッ」

おしまい……。

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